火災に遭った場合、やはり頼るのは火災保険。
更新になっていないとは思ったけど、とりあえず保険屋さんに連絡した。
火災に遭ったことと、更新できてないことを説明し、どうすればいいのか聞いてみた。
すぐには返事は出来ないとのことだったが、とにかく早急に更新に必要な金額は入金するべきとのことだった。
すぐに入金し、あとは祈るのみ。
そんな日々の中、いろんな人達が尋ねてきてくれ、ありがたい気持ちを受けた。
普通あまりなじみのない言葉、行為だと思う。
「火事見舞い」
でも、昔からあることなのでしょう。当然ながら初めて体験するものでした。
とてもありがたく、人の優しさを実感する。自分の廻りにはいっぱい人が居るな。としみじみ思う。
と同時に情けなくも思い、惨めな気持ちになったのも事実。
皆に気を使わせ、お金を使わせ、自分はへらへら・・・うつむきたくなる。
ある人に言われたことが、とても自分を打ちのめした。
「息子を叱るな、責めるな。その状況を作ったお前が悪い。全て自分が引き起こしたことなんだから」
もっともだ。
離婚し、父子家庭という環境にし、家には子供しか居ない状況が普通。
自分は精一杯やってるつもり・・・それは自分だけが満足してた気持ち。
ガス器機だって消化装置の無いものを使い・・・(自称リサイクラー。使えるものはとことん使う自分だが、ガス関連のものだけはやはり安全性の高いものを使うべき。)
(もしくはIHクッキングヒーター。これに関しては、賛否両論ですね。安全で衛生的なIH。電磁波が強いという話も・・一般人の知識では追いつかないね・・・)
だからこそ、自分が余計に情けない。
一般的に幸せだ、と言える家庭を作ることの出来ていない自分。
まぁ、笑うしかないし、それなりにそれを楽しむしかないんだけど・・
子供はどう思うのかは分からない。
でも、親が至らない分、しっかりしてくれるんじゃないか・・・なんて浅はかな期待をしてみたりする。
今日はこのへんで終了しよう。自分でもくどい親父になってると思う。
「ウザ!!」みたいな??
そろそろ明るい感じの内容に行きたいの〜〜・・・・・・・
次回へ・・
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2009年10月19日
2009年10月15日
不安・・
そう・・不安。
自分の怠慢に対して。
火災保険。
誰しも入っているであろう保険。
自分も新築すると同時に入った。
国民金融公庫で新築すればおそらく、間違いなく入るであろう、火災保険。
自分も入ってた。
そうそう、去年の暮れ、忙しかった・・
年の暮れ忙しくなくてどうする?もちも買えねぇ〜とよく言うよね?
とりあえず自分も忙しく、しかも結構長期の出張が続き・家のことは
おろそかに・・。
正直、事務仕事が嫌いな俺。
いつも溜める。(要・改善)
郵便物も溜めに溜め(必要なものは把握してたための怠慢)正月休みに
封を開けるというずぼらさ。
一応目指してる。完璧な自分。でも、無理。出来る、かも知れない。
でも、数ヶ月で壊れる。自分の心。間違いない。
今思えば・・だけど、必然的でさえある。
火災保険の満期をだ。正月に知った。
自動引き落としの期日は12月24日。
普段、その通帳には、公庫の分しか入れない。
それが当たり前の5年間。
5年目にサプライズ的にくる更新。忘れてるは・・・見過ごすは・・・
正月明け、まあ・・・そのうちお金売り込もうと・・・日々過ごし・・・・
過ごし・・・
火事・・・・
悪魔って居るよね?・・・
ちゃんと見てるね?悪魔。
人の隙間に入り込む。
人のヌルさを劇的に射す。と、思えるほど。
ね・・?保険って何?・・保険。
普通、保険て、保険でしかないと認識してた自分。
保険って活用出来るもの?
するもの?
人はどう考えて保険に入るんだろう・・・・・
そう思うと恐ろしい・・・
もし、保険に入ってなかったら??
生命保険なら?
振込み遅れて、無効になる日があったら?
その時死ぬかも・・・
とか?
自動車の任意保険。
更新しなかったら?・・・・
次の日、誰かを轢き殺す・・・とか?
あると思います!
そうまで思ってしまう出来事。自分ちの火事。
一生のうちで、たまたまずるずる延ばした20日間の間に起こるとは・・・予想も出来ない。
気を抜いて生きてたら、悪魔につけ込まれると、本気で思った。
それに、自分の口癖。
「火よし!ガスよし!電気よし!」
しないと外出出来ない人間でした。
ひどい時は3日空けるくらいの外出前には、何度も繰り返し確認しなきゃ、安心できず、家に戻ろうとする程。
自分の記憶への不信感なのかも知れない。
だから、子供達にもうるさかった。ガス、ガス、火、火、電気、電気・・・・
でも、来るときは来る。
今は?火が脅威。
でもBBQはするよ・・・
その後は?
ノックアウトしたボクサーにトドメを刺すように殴る、殴る、殴る
ぐらいなほど水をかける・・
火って、人類には必要不可欠なものでもあり、もっとも脅威的なものでもあるのだろう。
怖いし、幸せだし、怖いな・・・
意味不明・・・・・(笑
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自分の怠慢に対して。
火災保険。
誰しも入っているであろう保険。
自分も新築すると同時に入った。
国民金融公庫で新築すればおそらく、間違いなく入るであろう、火災保険。
自分も入ってた。
そうそう、去年の暮れ、忙しかった・・
年の暮れ忙しくなくてどうする?もちも買えねぇ〜とよく言うよね?
とりあえず自分も忙しく、しかも結構長期の出張が続き・家のことは
おろそかに・・。
正直、事務仕事が嫌いな俺。
いつも溜める。(要・改善)
郵便物も溜めに溜め(必要なものは把握してたための怠慢)正月休みに
封を開けるというずぼらさ。
一応目指してる。完璧な自分。でも、無理。出来る、かも知れない。
でも、数ヶ月で壊れる。自分の心。間違いない。
今思えば・・だけど、必然的でさえある。
火災保険の満期をだ。正月に知った。
自動引き落としの期日は12月24日。
普段、その通帳には、公庫の分しか入れない。
それが当たり前の5年間。
5年目にサプライズ的にくる更新。忘れてるは・・・見過ごすは・・・
正月明け、まあ・・・そのうちお金売り込もうと・・・日々過ごし・・・・
過ごし・・・
火事・・・・
悪魔って居るよね?・・・
ちゃんと見てるね?悪魔。
人の隙間に入り込む。
人のヌルさを劇的に射す。と、思えるほど。
ね・・?保険って何?・・保険。
普通、保険て、保険でしかないと認識してた自分。
保険って活用出来るもの?
するもの?
人はどう考えて保険に入るんだろう・・・・・
そう思うと恐ろしい・・・
もし、保険に入ってなかったら??
生命保険なら?
振込み遅れて、無効になる日があったら?
その時死ぬかも・・・
とか?
自動車の任意保険。
更新しなかったら?・・・・
次の日、誰かを轢き殺す・・・とか?
あると思います!
そうまで思ってしまう出来事。自分ちの火事。
一生のうちで、たまたまずるずる延ばした20日間の間に起こるとは・・・予想も出来ない。
気を抜いて生きてたら、悪魔につけ込まれると、本気で思った。
それに、自分の口癖。
「火よし!ガスよし!電気よし!」
しないと外出出来ない人間でした。
ひどい時は3日空けるくらいの外出前には、何度も繰り返し確認しなきゃ、安心できず、家に戻ろうとする程。
自分の記憶への不信感なのかも知れない。
だから、子供達にもうるさかった。ガス、ガス、火、火、電気、電気・・・・
でも、来るときは来る。
今は?火が脅威。
でもBBQはするよ・・・
その後は?
ノックアウトしたボクサーにトドメを刺すように殴る、殴る、殴る
ぐらいなほど水をかける・・
火って、人類には必要不可欠なものでもあり、もっとも脅威的なものでもあるのだろう。
怖いし、幸せだし、怖いな・・・
意味不明・・・・・(笑
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2009年10月14日
家事の・その後2
朝の目覚めは早く・・・環境が変わるとこんなにも早く目覚めてしまうのかと思う。
俺って、やっぱり神経ていうか、けつの穴細〜〜!!って思う。
めいっぱい、状況に押しつぶされてる。
俺を知る人はどう思うんだろう・・・理解できるものではないとは思う・・・
朝メシは、ずっと前からそうしてきたように、普通に出てくる。毒舌まじりに。
それって、母親の優しさなのか、ただ、単に、日常に俺達親子が紛れ込んだだけなのか・・・
嬉しくもあり、情けなくもあり、居心地の悪さは太鼓判押せると言いたい。
とにかく、家を見たいという気持ちもあり、嵐を連れて家に行った。
消防署の人達は既に来ていて、直ぐに現場検証が始まった。
日が射す中で見る家の中はあまりにも廃墟。
既に、自分の家ですらなくなっていた。
笑えるね・・・ぐちゃぐちゃ・・・魚達・・グレイにしか見えないほど
まったく死んでる。
家も死んでる。
家具も、壁も、何もかも死んでる。
日常ってのは、とてもリアル。リアル過ぎるから皆感じないのかも・・・・・
失って初めて、日常のはかなさを実感する。
嵐と共に、消防士、警察官と共に現場検証しながら、胸に圧迫感を感じていた。
ふと、一瞬感じた。警察官や消防士は不幸な出来事でそれぞれの存在価値を見出さなければならない職業なのかな・・・
そして、また事情聴取・・消防署の・・・さらに、後日本署のほうでまた聴取を受けなければならない。
犯罪者も過失者も扱いはたいして変わらない。仕方ないけど、中一の少年には、結構こたえるだろうな・・・
そんな中、俺にはとても大きな不安があった・・・・
次回へ・・・・
俺って、やっぱり神経ていうか、けつの穴細〜〜!!って思う。
めいっぱい、状況に押しつぶされてる。
俺を知る人はどう思うんだろう・・・理解できるものではないとは思う・・・
朝メシは、ずっと前からそうしてきたように、普通に出てくる。毒舌まじりに。
それって、母親の優しさなのか、ただ、単に、日常に俺達親子が紛れ込んだだけなのか・・・
嬉しくもあり、情けなくもあり、居心地の悪さは太鼓判押せると言いたい。
とにかく、家を見たいという気持ちもあり、嵐を連れて家に行った。
消防署の人達は既に来ていて、直ぐに現場検証が始まった。
日が射す中で見る家の中はあまりにも廃墟。
既に、自分の家ですらなくなっていた。
笑えるね・・・ぐちゃぐちゃ・・・魚達・・グレイにしか見えないほど
まったく死んでる。
家も死んでる。
家具も、壁も、何もかも死んでる。
日常ってのは、とてもリアル。リアル過ぎるから皆感じないのかも・・・・・
失って初めて、日常のはかなさを実感する。
嵐と共に、消防士、警察官と共に現場検証しながら、胸に圧迫感を感じていた。
ふと、一瞬感じた。警察官や消防士は不幸な出来事でそれぞれの存在価値を見出さなければならない職業なのかな・・・
そして、また事情聴取・・消防署の・・・さらに、後日本署のほうでまた聴取を受けなければならない。
犯罪者も過失者も扱いはたいして変わらない。仕方ないけど、中一の少年には、結構こたえるだろうな・・・
そんな中、俺にはとても大きな不安があった・・・・
次回へ・・・・
2009年10月09日
火事の、その後1
実家に着くと、とりあえず腹が減っただろうと飯を出され、
それを食う。
嵐はつまむ程度で終わった。姉の子供達とも遊ばず、ただそこに居る。
疲れたら寝ろと言っても、寝ようとしない。
当然ながら、自分も眠れず、起きていたが、嵐もまるで寝ようとせず、
うつむきつつ・・ただ居る。
何を思っていたのか、理解は出来ない。
そんな気持ちを分かるなんてほうがオカシイよね・・
その時に気のきいた言葉をかける父親が居たら、それは偽善者だと俺は思う。
自分が経験してもいない状況を、心境を分かるわけがない。
自分が出来ることは一つ。普段と変わらない自分でいること。
さすがに俺も疲れが出たのか眠気がさし、寝ることにし、
嵐に寝るぞ、と言う。
「うん」
そして、数年ぶりに親子(男三人)一つの部屋で寝ることになった。
やはり疲れていたんだろう。嵐は布団に入ると数分で寝息をたてた。
そうそう、上の息子はほぼ他人事。身勝手なのか、ポジティブなのか・・・身勝手だ。自分の部屋だけがダメージを受けていないことに満足げだった・・
次の日は現場検証だ・・と思いながら眠りについた。
次回へ・・・
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それを食う。
嵐はつまむ程度で終わった。姉の子供達とも遊ばず、ただそこに居る。
疲れたら寝ろと言っても、寝ようとしない。
当然ながら、自分も眠れず、起きていたが、嵐もまるで寝ようとせず、
うつむきつつ・・ただ居る。
何を思っていたのか、理解は出来ない。
そんな気持ちを分かるなんてほうがオカシイよね・・
その時に気のきいた言葉をかける父親が居たら、それは偽善者だと俺は思う。
自分が経験してもいない状況を、心境を分かるわけがない。
自分が出来ることは一つ。普段と変わらない自分でいること。
さすがに俺も疲れが出たのか眠気がさし、寝ることにし、
嵐に寝るぞ、と言う。
「うん」
そして、数年ぶりに親子(男三人)一つの部屋で寝ることになった。
やはり疲れていたんだろう。嵐は布団に入ると数分で寝息をたてた。
そうそう、上の息子はほぼ他人事。身勝手なのか、ポジティブなのか・・・身勝手だ。自分の部屋だけがダメージを受けていないことに満足げだった・・
次の日は現場検証だ・・と思いながら眠りについた。
次回へ・・・
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2009年10月08日
火事・4
病院に着き、救急センターの中の処置室に行くと、
嵐は点滴をしていたが、落ち着いた様子だった。
大丈夫か?と聞くと、「う、うん・・」と消え入るような声。
腹減ってないか?「いや・・」
黙って点滴の落ちる様を見つめた。その時は何を考えてたのか・・・・・
・・・・・・・・
気が付くと、点滴は無くなる寸前で・・看護士さんを呼び、処置してもらい、ほどなく当直の医師が来た。
顔を見て、思わず・・あっ!と声を出しそうに・・・
以前バーで一緒にダーツをした人で、インターンだと言っていた。
その人だった。
彼も、俺を見て気づいたのだろう。
症状の説明がとてもしどろもどろになってて、それがなんか俺の気持ちを緩めてくれた。
嵐の状態は、ススは吸っているものの器官も肺もダメージは受けていないとのことだった。
説明を聞き、今日は帰ってもいいですと言われ、病院を後にし、
車に向かう途中、「警察署に行かなきゃならないけどいいか?」
と聞く。
「うん」
数分の道のりはただ走った。
普通ならなんか言葉をかけてやるのだろうが、俺は必要ないと思った。
余計な言葉は無意味にダメージを与えるだけなような気がして。
警察署に着き、受付に行くと直ぐに担当の警察官(現場で会った)が
気さくな感じで対応し、二階の狭い部屋に案内してくれた。
嵐は当然警察署に足を踏み入れるのは初めてだったと思う。
その初めての経験が事情聴取とは・・・不良少年とは程遠い中学生なのに。
警察官と対面に座り、俺と嵐は聴取を受けた。
警察官は「別に、犯罪者じゃないから気楽にしてな。まぁでも過失ってことだから調書はとらなきゃならないんだよね。順番に聞いてくから分かること答えてくれるかな?」と嵐に言う。
嵐は首を立てに振り、声は出ない。
警察官「まずは、お父さんから。今日は何時に仕事に行きました?」
「7時30分頃に家を出て、○○の現場で仕事してました。」
「息子さんから電話が来たのは何時ですか?」
俺は携帯の履歴を見ながら「5時52分です」と答えた。
今度は嵐に「君は何時に学校から帰ったんだい?」
「多分5時頃だったと思います」
「帰ってから何したの?」
「部屋に行ってゲームして、少ししてから・・うんと・・台所に行って
干し芋を油で揚げました」
「何で干し芋揚げたの?」
「何かで、干し芋を揚げると美味しいって言ってたから・・・」
「美味しかった?」
「はい」
「じゃあ、その後どうしたの?」
「部屋に行ってテレビ見てました・・・」
「いつ火事だって気がついたの?」
「電気やテレビが消えて真っ暗になって・・・・・ブレーカーを見に廊下に出たら、台所の方が赤くなってて・・・入ってみたら火が・・
出てて・・」
「それは何時ごろ?」
「・・・・・」
「多分俺に電話するちょっと前だと思うので、多分40分頃かと・・」
「で、どうした?」
「あの・・消そうと思って、洗面所のタオル濡らして火に投げた・・」
「どうだった?」
「駄目・・でした・・・」
「それでお父さんに電話したんだ」
「はい・・煙がすごくて・・・しゃがんで・・で、電話して・・・
消せって言われて、無理って言って・・そしたら逃げろって言われて
逃げました・・・」
「そうすると、お父さんが通報したんですか?」
「いえ、隣の人に電話して様子を見てくれとお願いしたので、隣の人が通報してくれたのだと思います」
そこで俺も事の成り行きを知る。
顔に何箇所も付いていた薄茶のぷつぷつの汚れは油が飛び散ったものだったんだ。焼けどするだろ・・・
それにしても、俺も馬鹿だ。消せとかよく言えたもんだ。生きてっからいいようなもんだけど、消せとか言って、そのために死んでたら・・・
自分の愚かさに今更ながら呆れる。
聴取から開放され、帰ることになった。
とは言っても帰る家はもう無い。
が、ありがたいことに自分には実家がある。
当分の間世話にならなければならなくなる。
途中でコンビニに寄り、缶コーヒーやお茶を買い、焼けた家に寄った。
すでに消防団は引き上げていて、一晩の待機を任せられた警官だけがパトカーの中に居た。
ご苦労様ですと声をかけ、コーヒーを渡し、暗い家を後にし実家に向かった・・・
次回へ・・・
読んでくれたらポチンとお願いします
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嵐は点滴をしていたが、落ち着いた様子だった。
大丈夫か?と聞くと、「う、うん・・」と消え入るような声。
腹減ってないか?「いや・・」
黙って点滴の落ちる様を見つめた。その時は何を考えてたのか・・・・・
・・・・・・・・
気が付くと、点滴は無くなる寸前で・・看護士さんを呼び、処置してもらい、ほどなく当直の医師が来た。
顔を見て、思わず・・あっ!と声を出しそうに・・・
以前バーで一緒にダーツをした人で、インターンだと言っていた。
その人だった。
彼も、俺を見て気づいたのだろう。
症状の説明がとてもしどろもどろになってて、それがなんか俺の気持ちを緩めてくれた。
嵐の状態は、ススは吸っているものの器官も肺もダメージは受けていないとのことだった。
説明を聞き、今日は帰ってもいいですと言われ、病院を後にし、
車に向かう途中、「警察署に行かなきゃならないけどいいか?」
と聞く。
「うん」
数分の道のりはただ走った。
普通ならなんか言葉をかけてやるのだろうが、俺は必要ないと思った。
余計な言葉は無意味にダメージを与えるだけなような気がして。
警察署に着き、受付に行くと直ぐに担当の警察官(現場で会った)が
気さくな感じで対応し、二階の狭い部屋に案内してくれた。
嵐は当然警察署に足を踏み入れるのは初めてだったと思う。
その初めての経験が事情聴取とは・・・不良少年とは程遠い中学生なのに。
警察官と対面に座り、俺と嵐は聴取を受けた。
警察官は「別に、犯罪者じゃないから気楽にしてな。まぁでも過失ってことだから調書はとらなきゃならないんだよね。順番に聞いてくから分かること答えてくれるかな?」と嵐に言う。
嵐は首を立てに振り、声は出ない。
警察官「まずは、お父さんから。今日は何時に仕事に行きました?」
「7時30分頃に家を出て、○○の現場で仕事してました。」
「息子さんから電話が来たのは何時ですか?」
俺は携帯の履歴を見ながら「5時52分です」と答えた。
今度は嵐に「君は何時に学校から帰ったんだい?」
「多分5時頃だったと思います」
「帰ってから何したの?」
「部屋に行ってゲームして、少ししてから・・うんと・・台所に行って
干し芋を油で揚げました」
「何で干し芋揚げたの?」
「何かで、干し芋を揚げると美味しいって言ってたから・・・」
「美味しかった?」
「はい」
「じゃあ、その後どうしたの?」
「部屋に行ってテレビ見てました・・・」
「いつ火事だって気がついたの?」
「電気やテレビが消えて真っ暗になって・・・・・ブレーカーを見に廊下に出たら、台所の方が赤くなってて・・・入ってみたら火が・・
出てて・・」
「それは何時ごろ?」
「・・・・・」
「多分俺に電話するちょっと前だと思うので、多分40分頃かと・・」
「で、どうした?」
「あの・・消そうと思って、洗面所のタオル濡らして火に投げた・・」
「どうだった?」
「駄目・・でした・・・」
「それでお父さんに電話したんだ」
「はい・・煙がすごくて・・・しゃがんで・・で、電話して・・・
消せって言われて、無理って言って・・そしたら逃げろって言われて
逃げました・・・」
「そうすると、お父さんが通報したんですか?」
「いえ、隣の人に電話して様子を見てくれとお願いしたので、隣の人が通報してくれたのだと思います」
そこで俺も事の成り行きを知る。
顔に何箇所も付いていた薄茶のぷつぷつの汚れは油が飛び散ったものだったんだ。焼けどするだろ・・・
それにしても、俺も馬鹿だ。消せとかよく言えたもんだ。生きてっからいいようなもんだけど、消せとか言って、そのために死んでたら・・・
自分の愚かさに今更ながら呆れる。
聴取から開放され、帰ることになった。
とは言っても帰る家はもう無い。
が、ありがたいことに自分には実家がある。
当分の間世話にならなければならなくなる。
途中でコンビニに寄り、缶コーヒーやお茶を買い、焼けた家に寄った。
すでに消防団は引き上げていて、一晩の待機を任せられた警官だけがパトカーの中に居た。
ご苦労様ですと声をかけ、コーヒーを渡し、暗い家を後にし実家に向かった・・・
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